about "Art Your Life"

様々な芸術や技術とのコラボレーションを様々な場所で開催する、AYANO主催の公演シリーズ"Art Your Life"。"Art Your Life"とはその名の通り、生活に芸術をという意味です。
音楽はもとい、芸術というものが人々の生活や精神・哲学に深く浸透し、生活レベルにまで影響する物であって欲しいというところから来ています。 人間は生涯にわたり自分の知識や経験を拡張し続ける生き物で、学校に行ったり、仕事をしたり、上司・先輩からの説教・経験談を聞いたり、同僚や友人との他愛もない話・愚痴・アドバイス、家族との会話、恋人との会話...という社会的経験が大きく作用し、人格を形成・更新し生活を営んでいます。そこに芸術がもっと影響していいのではないかと思うのです。芸術も人の話を聞いているのと同じようなもので、知らないもの・自分に無いものに触れることと等しく、それは人生を素晴らしく豊かにするものです。
この想いから開催される本公演は、環境として話す側(演者)も聞く側(聴者)も互いに動機を持った上で落ち着いて対峙できるよう、着座式かつなるべく公共な場所での開催を心がけています。
これがAYANOの活動の主軸、"Art Your Life"です。
four season tour "Art Your Life"は2013.04.20〜2014.03.16の期間に、四季になぞり開催した4公演です。
単発でやることも考えましたが、上記の"Art Your Life"の趣旨を理解してもらうためには1年通してやろうということにしました。「1年」という多くの人にとって共通となる単位の中で、環境の変化、AYANOの変化を楽しんでもらえたらと思い、四季になぞって開催することにしました。
全公演、ライブハウスにおいては定番である当日支払いのチケット予約方式(いわゆる「チケット取り置き」)を実施しませんでした。それは単純に席数に限りがあるからです。来てくれる方には通常のコンサート同様、その日のチケットを前もって買っていただくことになりますが、そういった形を取ったのは初めてで、その中でも早くに買っていただくということは、約2ヶ月も前から我々のためにその日を空けていただくという事なので、純粋に何かしらのお礼が出来たらなということで、先行販売期間というものを設け、その期間にチケットをご購入いただいた方に特典をつけることにしました。

特典は4回の公演を通してつながりのある物にしたかったので、我々の楽曲である「RENSA」の内容に沿った物にしました。 「RENSA」は主に宮崎駿原作の「風の谷のナウシカ」をモチーフにした曲で、人類の祖先誕生から約600万年と言われていますが、それが実は1つの周期で、これまで地球は何度となく人類誕生から滅亡を繰り返しているのではないか、そして今もその周期のうちなのではないだろうか、という曲です。その中の一つの周期を表現しました。
とある金魚の生命から始まり、金魚はやがて朽ち果て、土に還ります。 そこに新たな生命の種がまかれ、種は金魚を糧とし、時を経て実を成します。それをまた別の生命が生きる糧とする。
そんな周期を描きました。
残念ながらすべてを集めた方はいませんでしたので、ここにこの内容を記録しておきたいと思います。
Photo by 小澤彩
▲ topに戻る

2013.04.20 〜spring〜 @北とぴあプラネタリウムホール

公演概要

音、映像、星が彩るプラネタリウムコンサート

出演ゲスト ▼

映像演出(VJ)

VJ:ソウダウソ
大学時代は映像を学び在学中から制作を開始。
ローカルドラマのラインプロデューサーや、アーティストのプロモーションビデオ/ライブビデオのディレクションを担当し、近年ではファッション関連の映像/インタラクションデザインなどにも関わる。また、某芸術祭では事務局でエンターテインメント部門の部門長を務める。 自身がボーカルのバンドリリィノートでの活動を経て、現在は新プロジェクトODD FOXTROTで活動中。

■ソウダウソWEB http://soda-is.me
■ODD FOXTROT http://oddfoxtrot.com/

公演後記

"Art Your Life"最初の公演

ソウダ氏(現AYANOのVJ)の「AYANOにはライブハウスよりももっと合う場所がある!」という発言がきっかけで始まった"Art Your Life"のプロジェクト。その時にあがった会場がプラネタリウムだったため、迷わずプラネタリウムをこの"Art Your Life"の最初の場所として選びました。
映像と星の投影を半々の割合にしてどちらも楽しめるよう、プログラムを組みました。北とぴあのプラネタリウムの機械は、基本的に現実にある星の動きを再現するものとして作られているため、あまり大それた動きはできません。そのため、あらかじめできること・できないことをすべて把握したうえで北とぴあのオペレータの方としっかり打ち合わせをし、構成を作りました。しかし実際に曲に合わせてやるのは大変な作業らしく、また当日以外にリハーサルをやる事ができなかったので、当日のリハーサルの大半の時間は星との合わせに使いました。

映像をつけた公演というのも初めての試みでした。いわゆるVJというものです。兼ねてよりつけたかったのですが、自分が思うVJ像というのがハードルが高く、なかなかそのような人物に出会う機会がありませんでした。それはメンバーと同じレベルで曲を理解し、そういった素材を使い、共に「演奏をする」感覚でリアルタイムに映像を繰る、というもので、つまり限りなくメンバーと同じ立ち位置になるわけですが、そんな中ソウダ氏がその役割を買って出てくれました。ソウダ氏とは本当に多くの時間を曲想の共有に使いました。彼自身もVJというものが初めての体験で、これに関しては後の公演ごとに大きく成長するところとなりました。
本公演の映像は抽象的なものではなく、曲の内容を再現する具体的な映像を構成するというスタンスで制作しました。

実は当時のメンバーの4人中3人はキャリア史上初めての単独公演ということで、出番前の緊張はそれはもう、とんでもないものでした。
単独公演ということもさることながら、この"Art Your Life"自体、バンド自身による興行なので、会場の手配から始まり、チケットの流通、広告掲載、機材やスタッフの手配・打ち合わせから、フライヤー・ポスター・プログラム・チケット等の作成に至るまですべて自分たちの手で行い、用意してきました。そういった意味で演奏自体よりもその結論(といってもまだ4公演の最初の公演ですが)に向かう緊張というものが大きかったように思います。自身の人生史上、最大のイベントとなりました。
(あまりに暗いため、星の描写は写真に映ることはありませんでした。)
▲ topに戻る

2013.07.20 〜summer〜 @武蔵野スイングホール

公演概要

バンド×弦楽隊×映像が彩るホールコンサート

出演ゲスト ▼

Guitar:コスダナオミ
14歳でギターを手にし、バンド活動をはじめる。高校時代からオリジナルの楽曲を制作し、ライブハウスを中心に活動。いくつかのインディーズバンドで精力的に活動をするも、2009年に当時所属していたバンド、Re:soundの解散を持って第一線を退く。2011年よりアズメルトのサポートギタリストとして再び活動を再開。
Violin:アヤ
オルタナティブロックバンド"JIGENN"のボーカル&バイオリニスト幼少の頃からクラシックバイオリンを嗜むも、16歳でラモーンズに出会いパンクロックを唄い始める。現在、ボーカリスト兼バイオリニストとして活躍中。他に、バイオリニストとして"ちるや笛子とゴーグル楽団"に参加、他アーティストのサポートとしても活躍。

■JIGENN official website http://jigenn.biz
■blog http://aya-jigenn.cocolog-nifty.com/
Violin:高島圭介
エレクトリック&アコースティックバイオリニスト。インタープレイを得意とする。自身がフロントを務めるプログレッシブ・ロックバンド"ptf"では、作曲からプロデュースまで一切を手掛ける。同バンドでは、フランスのMUSEAレコードより、1stアルバム"percept from..."が世界各国にてリリース。

■ptf official website http://ptfweb.com/

映像演出(VJ)

VJ:ソウダウソ
大学時代は映像を学び在学中から制作を開始。
ローカルドラマのラインプロデューサーや、アーティストのプロモーションビデオ/ライブビデオのディレクションを担当し、近年ではファッション関連の映像/インタラクションデザインなどにも関わる。また、某芸術祭では事務局でエンターテインメント部門の部門長を務める。 自身がボーカルのバンドリリィノートでの活動を経て、現在は新プロジェクトODD FOXTROTで活動中。

■ソウダウソWEB http://soda-is.me
■ODD FOXTROT http://oddfoxtrot.com/

公演後記

ジャズやクラシックを主としたホールでの公演

前回の公演が視覚的要素に偏ってしまったことから、もう少し比重を聴覚側に寄せるべく、楽曲そのものと演奏を聴いてもらう事に重きを置きました。"Art Your Life"を掲げ、音楽性の方向転換をして間もなかった自分たちとしては、やりたい音楽に対しての手段と手法をつかみはじめていたところでした。そこで音楽的にも形式的にもクラシカルな形に近づけたかったため、ヴァイオリンを2名(アヤ from JIGENN高島圭介 from ptf)迎え、このスイングホールで開催しました。ヴァイオリンという楽器が入ったことにより、「譜面を書く」という作業が必要でした。それはこれまで演奏してきた楽曲において編曲をし直す必要があったのと、数少ない合わせ練習で確実に事を進める為です。かつて自分もピアノとヴァイオリンを習っていたものの、「やっていた」という事実くらいしか覚えてない状態とあって、非常に大変な作業でしたが、幸いにも郁(Bass)が今でもピアノが達者な為に救われる結果となりました。

映像は春公演が「曲を映像で再現する」という具体的なものだったのに対し、前述の通り、具体的になればなるほど視覚への情報量が増え、偏りが生じてしまいます。音と映像との融合、聴者の「音からの想像」を喚起すべく、抽象的な物へと全面的に内容を変更しました。

春公演を経てギタリストの脱退があったものの、2回目の公演という事もあって、前回の反省や経験が非常に大きく作用し、メンバーもスタッフもリラックスした雰囲気の中、スムーズに開催できた回でした。
当初はコンテンポラリーダンス等とのコラボレーションも検討しましたが、音楽に何かをプラスする形でのコラボレーションはそれ自体エンターテインメントとしては面白いのですが、この"Art Your Life"、ひいてはAYANOの目指す方向ではなかったため、実行には至りませんでした。「次は何を足すのか?」と期待されてしまう事は本意ではなく、あくまでAYANOの音楽をより濃く深く聞いてもらうこと、それを様々な角度からアプローチすることがあるべき姿であるという思いからです。やはり「何かを足す」ことを期待されていた方もいたのか、その点がうまく伝わらず、演奏の質・内容とは裏腹に、来場者の反応としては少し難しい回となってしまったのが残念でした。
▲ topに戻る

2013.11.16 〜autumn〜 @下北沢アレイホール

公演概要

味覚+視覚+聴覚で彩るダイニングコンサート

出演ゲスト ▼

Guitar:コスダナオミ
14歳でギターを手にし、バンド活動をはじめる。高校時代からオリジナルの楽曲を制作し、ライブハウスを中心に活動。いくつかのインディーズバンドで精力的に活動をするも、2009年に当時所属していたバンド、Re:soundの解散を持って第一線を退く。2011年よりアズメルトのサポートギタリストとして再び活動を再開。
Violin:アヤ
オルタナティブロックバンド"JIGENN"のボーカル&バイオリニスト幼少の頃からクラシックバイオリンを嗜むも、16歳でラモーンズに出会いパンクロックを唄い始める。現在、ボーカリスト兼バイオリニストとして活躍中。他に、バイオリニストとして"ちるや笛子とゴーグル楽団"に参加、他アーティストのサポートとしても活躍。

■JIGENN official website http://jigenn.biz
■blog http://aya-jigenn.cocolog-nifty.com/
Violin:高島圭介
エレクトリック&アコースティックバイオリニスト。インタープレイを得意とする。自身がフロントを務めるプログレッシブ・ロックバンド"ptf"では、作曲からプロデュースまで一切を手掛ける。同バンドでは、フランスのMUSEAレコードより、1stアルバム"percept from..."が世界各国にてリリース。

■ptf official website http://ptfweb.com/

食演出

宮澤かずみ(満腹法人:芸術栄養学)
食の幸せの再定義に思考と感覚の両側面から迫るべく、平日はマーケティングリサーチのOL、休日は満腹法人:芸術栄養学のメンバーとして食育ワークショップ・料理教室・ケータリングなどの実験的な活動をしている。感覚をこちょこちょとくすぐるいたずら心溢れる仕掛けと、ホッとする味付けが得意。

■満腹法人:芸術栄養学ブログ http://geijtueiyo.exblog.jp/
■集団給食協会・食育コラム http://cfs.or.jp/food_education/

映像演出(VJ)

VJ:ソウダウソ
大学時代は映像を学び在学中から制作を開始。
ローカルドラマのラインプロデューサーや、アーティストのプロモーションビデオ/ライブビデオのディレクションを担当し、近年ではファッション関連の映像/インタラクションデザインなどにも関わる。また、某芸術祭では事務局でエンターテインメント部門の部門長を務める。 自身がボーカルのバンドリリィノートでの活動を経て、現在は新プロジェクトODD FOXTROTで活動中。

■ソウダウソWEB http://soda-is.me
■ODD FOXTROT http://oddfoxtrot.com/

公演後記

キッチン付きのホールでの公演

芸術の秋、食欲の秋という事で、絶対的に生活において必要な「食」を交えて表現するというのはどうだろうかということで、キッチンのついている小さなホールで開催しました。
『食を再発見することで人はもっと幸せになれる。』のメッセージと、『芸術×栄養学』をコンセプトに活動する3人組ユニット、満腹法人:芸術栄養学の一人、宮澤かずみさんとコラボレーションをしました。秋冬のシーズンはクラシックコンサートの最盛期であるため、実は会場がなかなか決まりませんでした。そんな中ソウダ氏が見つけたこの会場を見学した際に、キッチンがある事に一同興奮し、絶対に面白いことをやれると確信し、特に具体的な内容も決めないままここでの開催を決めました。

宮澤さんには曲の内容をそのまま料理で表現していただきました。しかしそれがただ会場で食べられるというだけでは表現としてAYANOと宮澤さんの結びつきも弱いうえ、別段面白みもありません。そこで、演奏と一緒にリアルタイムに調理をしてもらい、その様子をVJの映像と一緒に投影し、終演後にそれを来場者に食べてもらう、という試みをしました。もちろんただ映しただけではお料理番組になってしまいますので、透明な箱をキャンパスとして、その上にカメラを設置し、絵を描くかのように調理するというパフォーマンスをしていただきました。
そのメニューは"heavenlyのすし玉"と"RENSAのブルスケッタ"(この2品を曲中に実演)+ "肥沃な大地のだんご"の合計3品でした。この模様は後に発売された1st Album "Few Steps To Heaven (and then...)"のヴィレッジヴァンガード限定特典DVDに収録されました。

そして来場者にはリラックスした環境でこの日を楽しんでもらおうということで、ドリンクも提供しました。こちらは親交の深すぎるといってもいいバンド、CHROTOのベーシストの西野氏に彼の経験をいかしてもらい、曲をイメージしたカクテル3種を考案してもらいました。
本公演が全4公演の中で最も準備が大変だった上に、平行してレコーディングも行われていたため、当日朝まで全てプラン通りにいくのかが見えなかったくらいにハードな公演でしたが、多くの方に手厚いご協力をいただいたおかげで開催することができました。
大変に好評な公演となり、我々としても非常に手応えのある内容となりました。
ちなみにこの日、AYANOとして初となるアルバムの全国発売をサプライズとして発表しましたが、実はこれは前日に正式に決まった、本当のサプライズニュースでした。それも手伝って非常に思入れの深い公演となりました。
▲ topに戻る

2014.03.16 〜winter〜 @sonorium

公演概要

fourseason完結編。sonorium共催「映像と音楽」

出演ゲスト ▼

Vocal:雨凛
1989年東京生まれ。16歳から音楽に興味を持ち、ライブ活動を始める。ダンスボーカルユニットやロックバンドなどで東京ドームシティホールや赤坂BLITZでのパフォーマンス経験を経て、現在はピアノの弾き語りでソロ活動中。ヴァイオリンの様な歌声で独特の世界観を奏でる。

■official website:http://ameri1.webnode.jp
Guitar:コスダナオミ
14歳でギターを手にし、バンド活動をはじめる。高校時代からオリジナルの楽曲を制作し、ライブハウスを中心に活動。いくつかのインディーズバンドで精力的に活動をするも、2009年に当時所属していたバンド、Re:soundの解散を持って第一線を退く。2011年よりアズメルトのサポートギタリストとして再び活動を再開。
Violin:アヤ
オルタナティブロックバンド"JIGENN"のボーカル&バイオリニスト幼少の頃からクラシックバイオリンを嗜むも、16歳でラモーンズに出会いパンクロックを唄い始める。現在、ボーカリスト兼バイオリニストとして活躍中。他に、バイオリニストとして"ちるや笛子とゴーグル楽団"に参加、他アーティストのサポートとしても活躍。

■JIGENN official website http://jigenn.biz
■blog http://aya-jigenn.cocolog-nifty.com/
Violin:高島圭介
エレクトリック&アコースティックバイオリニスト。インタープレイを得意とする。自身がフロントを務めるプログレッシブ・ロックバンド"ptf"では、作曲からプロデュースまで一切を手掛ける。同バンドでは、フランスのMUSEAレコードより、1stアルバム"percept from..."が世界各国にてリリース。

■ptf official website http://ptfweb.com/

出展

「フローシーキャンドル」
フローシーキャンドルは、炎や虹のようにまたたくLEDライトを内蔵した手作りのキャンドルです。また、光をキャンドル内部から当てる事により、ろうそくの色や質感のこれまでにない美しさを楽しむコトができます。さらに、ボタン電池を交換すればいつまでもご使用して頂けるエコなキャンドルでもあります。手作りなので、形も色も全て1点モノです!
※フローシーキャンドルはRicco Labelの特許取得製品です。

Ricco Label
Ricco Labelは2008年、インストバンドAnoiceとメンバーによるプロジェクト(Takahiro Kido, Yuki Murata, RiLF, films, mokyow, cru等)の作品をより早く発表するために設立されました。オリジナル音楽作品のリリースはもちろん、CMや映像作品のための楽曲制作、レコーディング/ミキシング、ウェブデザインやCDのジャケットデザイン、映像制作など芸術にまつわる様々な仕事を手がける。2009年にはハンドメイドキャンドル「フローシーキャンドル」を制作、販売開始。

■official website http://www.fleursy.com

映像演出(VJ)

VJ:ソウダウソ
大学時代は映像を学び在学中から制作を開始。
ローカルドラマのラインプロデューサーや、アーティストのプロモーションビデオ/ライブビデオのディレクションを担当し、近年ではファッション関連の映像/インタラクションデザインなどにも関わる。また、某芸術祭では事務局でエンターテインメント部門の部門長を務める。 自身がボーカルのバンドリリィノートでの活動を経て、現在は新プロジェクトODD FOXTROTで活動中。

■ソウダウソWEB http://soda-is.me
■ODD FOXTROT http://oddfoxtrot.com/

公演後記

純白のホールでの公演

"Art Your Life"のラストとなる公演は永福町にあるsonoriumで、sonoriumが長年続けている「映像と音楽」というシリーズとの共催イベントでした。このホールはオーナーの楠さんの強いこだわりが随所にちりばめられており、生楽器に対する素晴らしい音響効果もさることながら、映像を使用した公演を行うための真っ白な壁があります。
1月にアルバムのリリースもあった中、他の公演と比べて間隔が短かく、全てにおいて時間がなかったため、本公演の内容には非常に悩みました。


夏・秋と、ステージから「発する」という感覚の公演を重ねてきましたが、このホールの特性から春同様、聴者を包み込む形にしてみよう、と望みました。まずこの場所の響きを生かす為に、歌以外全てマイクを使うこと無く、ホールに合わせて各楽器を調整するという形をとりました。そして包み込む空間を演出するにあたり、ここまで「動的」なものとのコラボレーションをはかってきた中、「静的」なものとのコラボはどうだろうかということで、静物の展示をしようと考えました。
色とりどりの揺らめく光が非常にAYANOの世界観にマッチしたことから、Ricco Labelさんが制作を手がける、火を使わないLEDキャンドル、フローシーキャンドルに展示参加していただきました。そして、針金アートの加納明子さんにも舞台上での展示をお願いする予定だったのですが、2m以上あるオブジェ4つを並べるにあたって会場で十分な安全が確保出来ないという観点から、非常に残念ではありましたが展示を中止しました。(加納さんの針金アートはこちら

映像はsonoriumの真っ白な壁を余す事なく使うべくプロジェクターを3台使い、公演の前半は1面、後半からは3面を使って投影。使用機材の限界はありましたが、可能な限りsonoriumいっぱいを埋めました。

さらに中盤の3曲では、女性ボーカリスト雨凛さんに参加して頂きました。春公演を観に来てくれた雨凛さんがtwitterである日ポソリと「AYANOで歌ってみたいなぁ」とつぶやいた事をきっかけに、「女性が歌うことで、AYANOの楽曲を違う一面から魅せられるのではないか」と考え、実現に至りました。最近のAYANOの楽曲は歌の割合がどんどんと減ってきているのですが、その中でも歌が全面にある2曲を選曲しました。そしてもう1曲は、AYANOに合うであろう雨凛さんの楽曲をご本人に選んで頂き、「お薬とお散歩」という楽曲をカバー。他のアーティストの楽曲をAYANOとしてカバーするというのは初めての試みであり、AYANOの楽曲ではないものをAYANOが演奏することで、逆説的にAYANOらしさとは何かを感じてもらえるのではないかという狙いから挑戦してみました。

AYANOは四季の中で冬が最も合うバンドだと自分は思っていますが、当初本公演が行われるはずだった2月6日は記録的な大雪が降ったため、いくら冬バンドと言えど延期を強いられてしまいました。しかしそんな中でもスタッフ全員の結束もより高まり(延期となった日、スタッフ達は大雪をかいくぐりみんなで飲みにいったそうです)、非常に素晴らしい公演になったと自負しております。何より終演後、ご挨拶に出てみたら多くの方が列をなしてまで感想を伝えにきてくれたこと、そしてその時の輝かしい表情が非常に心に残りました。
Photo by 小澤彩
▲ topに戻る